【No.】 60
【ストレッサー】 過小解釈
【内容】 自分の長所や成功体験などよくできていることは小さく評価している自分がいて悩んでいる
【分類】 E 身近な出来事
【効果】 ★★★
【対処法】 うまくいったことやよく出来ていることを思い返したり、注目したりしてリスト化してみる
【ストレッサー型】 2 オドオド自信喪失型
【解説】 過小解釈とは、自分の成功や良いところを極端に小さく考えてしまう認知の歪みです。例えば、仕事で特許を取るほどの実績を残しても、「こんなことはたいしたことないし、まぐれだよ」と言ってしまいます。現実に起きた出来事よりも、本人の想像や思い込みや予想を優先して過小に評価しています。自分の良い点が見られなくなると、心の健康を維持するのが困難になることもあります。
過小解釈での適応思考を導くには、拡大解釈と同様に、原因究明とその解決方法の視点や、自分ではなく客観的な立場での視点、あるいは、過去の自分や未来の自分からの現在の自分への視点で見つめなおしてみることが有効かもしれません。
あるいは、職場と家の往復をただ繰り返す毎日を送っているような人は、帰路に寄り道をして買物を楽しみ、責任感が強すぎる人は、自分の実績を冷静に客観的に見る視点を養うのが効果的です。そのためには、自分の成し遂げた実績リストを作成して見える化をした上で、その実績ひとつひとつに対して感謝の気持ちで寄り添い、よく出来ている点やうまくいった点を思い出しながら、自分で自分を褒めるような行動がいいかもしれません。
【備考】 ストレスマネージメント
人生にストレスはつきものです。ストレス反応によって心や身体はさまざまな反応を起こしますが、うまく対処できないと身体に何らかの症状が生じ、仕事や生活での活動に悪影響を及ぼします。そのためには、自分のストレスについてよく理解して、適切な解消法を実施するストレスマネージメントによって、ストレスと上手につきあうことできるようになります。
そのポイントとなってくるのが、ストレス解消法(ストレスコーピング)になります。ストレス解消法を上手に使っていけば、ストレスマネージメントの良いツールとなり、ストレス解消だけでなく、ストレスを克服することによる体験で自分を成長させていくこともできるようになります。
そのためにも、できるだけ数多くの有効なストレス解消法を身に着けておくのが有効な方法です。ストレス解消法のレパートリーが増えれば、幅広い人生のストレスに柔軟に対処でき、乗り越えて行けるのではないでしょうか? ストレス解消法を実践した時は、効果があったかどうかを記録して点数化して、点数がいい成功例は自分のレパートリーとして増やしていけばよろしいかと思います。
本ブログで紹介しているストレス解消法の前提となる問題は、小生の自動思考によって発生し、その不快な気分を楽にする適応思考を見つけております。自動思考に関しては、十人十色でその人によってさまざまな思考があり得ます。小生のモデルケースと同じように考えられる方ならば、そのまま取り入れてもよろしいかと思いますが、自分とは違うなと思われた場合は、ご自分の自動思考と適応思考を考えて、ぜひとも修正してご利用いただければ幸いです。