ストレス解消法のブログ

ストレスの対処法(コーピング)を毎日紹介します。

No.503 ストレス対処法 係長昇進後に退職した部下

当ブログは広告を利用しています

No.】 503

【ストレッサー】 係長昇進後に退職した部下

【内容】    係長に推薦した人が、係長昇進後に会社を退職して、他社に転職してしまい、裏切られた気分になってしまう

【分類】    B 人間関係

【効果】   ★★★★

【対処法】  退職日に退職理由を聞くと、駐在事務所がなくなる可能性があり、働いていて不安だと本音が聞けて、彼を応援することにする

【ストレッサー型】 6 ムカムカ関係誤解型

 

【解説】時代が遡って、海外駐在から1年半を迎えようとしていた頃の出来事でした。ローカル社員の男性がふたり主任職(スーパーバイザー)に昇格して半年以上が経ちました。小生が日本に帰国後の駐在事務所のことを考えると、ローカル社員のリーダー格の人材を育成することが大事だと思っておりました。

 

 残念ながら、日本国内には海外駐在を希望する適任者は誰もおらず、ローカル社員の主任のひとりが、かなりの仕事のスキルを持っており、人望も厚いことから、今後のローカル社員たちのまとめ役として適任者だと思いました。そこで、管理部長に彼を係長(アシスタントマネージャー)昇進の打診をしたら、決定しました。

 

 係長に昇格した彼は、ローカル社員たちをうまくまとめてくれて、将来が楽しみだと期待していました。ところが、3カ月ほど経ってから彼は突然退職をしてしまいました。小生は少なからずショックを受けてしまいました。品質管理課長からは、係長という役職を武器に転職をし、我々は利用されたというような言われ方をしてしまいました。

 

 その時小生の頭によぎったのは、自分が彼の立場だったらどうしただろうと考えておりました。社長が替わり、駐在事務所に対しての愛着は前任社長と比較して薄れているのは、誰の目からも明らかでした。

 

 さらに、彼は経理担当の女性ローカル社員と仲がよかったので、売上と営業利益が前年度と比べて大きく落ち込んで、財務状態が悪化していたことも把握していたと思いました。そのために経理課長と購買部長のふたりが帰国して経費削減をしたのは理解できていました。

 

ローカル社員の出世頭が退職してしまいました。

 

 彼の退職日に仲良しの3人で飲み会(送別会)をしました。いろいろと退職理由を聞き出しました。彼曰く、駐在事務所がいつなくなってもおかしくない状況でこのまま働いていても不安だということでした。社長と管理部長が何を考えているかわからないし、信用できないということも言っておりました。

 

 彼には裏切られたという気持ちもありましたが、彼の洞察力はさすがだと思い、小生はただ聞くことしかできませんでした。まさに彼と同じことをずっと考えていました。そして、彼を気持ちよく送ってあげようと思いました。

 

 経費削減ということもあり、彼の後任の人は補充されず、残りのメンバーで担当を分け合いました。取引金額が減っていたので、あまり影響はありませんでした。

 

 退職した係長は自家用車を持っており、退職後にも何回か会社の近くに車で来て、小生ともうひとりのローカル社員と車に乗って、いっしょに3人で食事に行くという、以前とは変わらない関係が続いたのは、せめてもの救いでした。

 

 彼は新しい会社でも、係長として活躍しているという話を聞いて嬉しくなりました。また、安心して長く働ける有名な会社ということを知り、心からよかったという気持ちに気がつきました。彼のこれからの人生を応援し、幸福を願っておりました

 

いつもお読みいただきありがとうございます。