【No.】 489
【ストレッサー】 分断してしまった国内組織
【内容】 社内の権力争いに巻き込まれて、かつて所属した部署がふたつの組織に分断されてしまい残念である
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★
【対処法】 ふたりの部長同士がお互いに認め合っていないので、どちらかの部長がいなくならない限り、組織の統合は難しいと考える
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】事務所に戻ってから、品質管理課長に本社での駐在事務所不要論が出たことを報告しました。あり得る話だということで、さほど気にしていない様子でした。管理部長にも伝えたのですが、いろいろな意見があるからねと、相手にはされませんでした。しばらくは様子を見ることにしました。
その後、社長が駐在事務所に来ましたが、従来通りの経営方針は変わらないと昼食会で発言しておりました。口ではそう言っても、風見鶏で古だぬきな社長の本心は何を考えているのか不透明でした。
ひとつ気になったことがありました。家庭向製品の資材購買部のメンバーが部長を除いて駐在事務所に来たことがありませんでした。恐らく、部長の性格に起因しているのかなと思いました。部下たちが駐在事務所に出張したいと言ったら、次の海外駐在候補にされてしまうことを恐れて、誰も言い出せなかったのかなと思いました。
駐在事務所不要論が出たのも、事務所がなくなってしまえば、将来自分たちが海外勤務になる不安がなくなるという単純な発想だったかもしれないと思えてきました。彼らにとって、駐在事務所の存在は不安を搔き立てるだけだったのかもしれません。
改善提案をしても、本来ならば部を挙げて総力で取り組んでいかなければならないのに、発案者に対して「お前が全部ひとりでやれ」としか言わない部長の下では、部下は育たないと思いました。実際に誰も改善提案をしなくなってしまいました。
一方、法人向製品の資材購買部の方には、小生と年齢が近い仲がよかったメンバーが揃っていました。パワハラ部長と合わずに生産管理部に異動した課長が戻ってきており、部長に昇格していました。
小生もパワハラ部長に嫌気をさしていたので、いっしょに生産管理部に異動も考えたのですが、通勤時間が軽く2時間を超えてしまうのでかないませんでした。その結果、小生はパワハラ部長と対立することになって、パワハラ部長退職後に異国の地に異動となりました。
その部長は、小生が中途入社した時の直属の上司だった人で、小生に資材購買の仕事を基本から教えてくれた恩人でもありました。小生の様子を見にきてくれたと思うのですが、駐在事務所に部下とともにふたりで来てくれました。非常にありがたいことでした。
管理部長とも顔見知りで、ローカル社員も交えて昼食会が、夜は日本人スタッフと夕食を共にし、その後はカラオケラウンジで久しぶりに部長の歌声を聞きました。小生の恩師ですから、小生同様家庭向製品の資材購買部長とはウマが合わずに、資材購買部が完全に分断してしまったのは残念なことでした。しばらくは、資材購買部がかつてと同じようにひとつの組織になるのは難しいと思われました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
|