【No.】 467
【ストレッサー】 セブ島には観光でなく出張
【内容】 フィリピンのセブ島に海外出張に行ったら、空港は観光客だらけで、仕事をすることを考えると嫌気がさしてしまう
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★
【対処法】 工場に着いたら、観光客のことは忘れて工場見学に集中しようと考えてみる
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】海外出張するには、稟議書を発行して関係者から印鑑を押してもらって承認を得なければなりませんでした。小生が起案して購買部長と管理部長に印鑑を押してもらった後に、クーリエで日本に送って社長決裁で承認されれば海外出張が認められる仕組みでした。
本来であれば、大切な交渉事がある場合は、部長同行が望ましいのですが、ホテルの部屋でドリアンを食べてしまったことが尾を引いていたようで、部長の海外出張は却下されていました。
訪問したい仕入先はたくさんありました。早速、次はフィリピンのセブ島にしました。できればひとつの地域にメーカーが2か所あれば、宿泊ホテルを起点にできるので、移動の負担を軽減できました。ふたつの仕入先に連絡をして、工場見学候補日が両方とも訪問可能ならば、その日程で稟議書を起案しました。
最初の関門は購買部長でした。「セブ島?いいところに行くね!」と羨ましそうに言われてしまいました。「部長もいっしょにどうですか?」と小生はドリアン事件を知らないふりをして声をかけました。
部長は自分が行けないと結果がわかっているようで、黙って印鑑を押してくれました。結局、小生の部下である男性ローカル社員と品質管理課長と彼の部下のローカル社員の4人で決裁が通りました。
セブ島の初日はコンデンサなどを生産している工場見学にしました。営業担当者とは、小生が日本で働いていた時の担当者でもありました。小生が海外赴任が決まって落ち込んでいた頃、いっしょに海外に行って楽しみましょうと励ましてくれた人でした。まさに、この日が来ることを予知していたかのようなアドバイスでした。
駐在国から、彼と部下のローカル社員1名と当方の4人の合計6人が同じ航空機でセブ島に向かいました。セブ空港に到着したら、観光客で溢れておりました。観光地に仕事で来てしまうと、遊びたいという気持ちが自然と起きてしまいました。
品質管理課のふたりが工場監査をしている間、小生と部下は営業担当者といっしょに工場見学をしました。国内でも長く取引をしている会社なので、工場監査は全く問題なく合格でした。
夕食は和食にしました。品質管理課長は偏食がひどく、和食を希望していました。その後、カラオケスナックでカラオケを楽しみました。小生の兄貴分のような営業担当者とは何回かいっしょにカラオケをしたことがありました。
彼に演歌を歌わせたら、プロ並みの歌唱力があり、とても上手でした。小生は演歌も少々歌えましたが、かつてワンルームマンションにあった動画カラオケセットの1200曲は、ほとんどがJ-POPでした。
翌日は、もう1社のコネクターという接続部品の工場見学でした。日本からメーカーの担当者がわざわざ駆けつけてくれて工場を案内していただきました。当時は、海外駐在事務所から工場見学の予約を入れると、日本メーカーだと国内にも連絡が伝わり、日本の窓口担当者が駆けつけてくれるので、毎回のように恐縮しておりました。
セブでの2泊3日の出張は有意義だったので、同じフィリピンで首都マニラ近辺に出張先があるかを探しておりました。工場見学はいろいろと部品知識を深めたり、製造工程を理解することで製造日数などを把握するのに結構役に立っておりました。
小生にとって、工場見学は仕事とは言え、観光地を巡るような楽しみみたいな感覚がありました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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