【No.】 466
【ストレッサー】 価格交渉でひとり台湾出張
【内容】 日本の本社より原価低減目標5%の指示を受け、台湾の2か所の仕入先に出張して価格交渉をすることになる
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★
【対処法】 2社の内1社は満額回答を事前に得ていたが、内密にして出張の成果として会社に報告することにする
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】今度は台湾への出張の予定が入りました。できるだけ、月に1回は海外出張に行きたいと思っておりました。上司の購買部長が海外出張禁止のようだったので、小生にはその分海外出張に行くチャンスがありました。かと言って、部長には気の毒だったので、国内にある仕入先の工場見学には声を掛けて、できるだけいっしょに行くような配慮はしました。
ところで、今でも台湾の地名の呼び方には違和感があります。仕事では首都の「台北」はタイペイと読んでいます。また、第2の都市「高雄」はカオシュンと読んでいます。ところが、NHKの放送では、たいほく、たかお、と読んでおり、日本統治時代の名残りなのかなと思ってしまいます。
台湾出張も2泊3日になりました。その時は、工場監査ではなかったので、品質管理課のメンバーは同行せず、小生ひとりだけの出張でした。目的は部品価格のコストダウン(原価低減)交渉でした。部品の単価を1円安くできれば、年間で1000万個購入したら、1000万円の営業利益を稼ぐことができます。
その時は、家庭向け製品が好調に売れており、さらなる販路拡大のために5%を目標に原価低減の指示が本社からありました。そこで、小生が台湾のメーカー2社に訪問して、コストダウンの協力のお願いをすることになりました。
初日は高雄の空港に飛びました。家庭向け製品に必ず1個使用する電源部の部品メーカーが車で空港に迎えにきて、工場まで連れていってくれました。工場見学の後、担当者の男性とは小生が日本で働いていた頃からのつき合いで、日本語も流暢に話せる人でした。彼の実姉が事実上会社を経営しておりました。
姉弟が揃ったところで、家庭向け製品が好調に売れており、生産数も大幅に増産して注文数が増えると説明をしました。そして、今後半年間の見込み注文数を提示して10%の価格低減をお願いしました。会社からは5%が目標でしたが、今までの経験則から、2倍のお願いをして結果が半分になればシメタものということでした。(笑)
翌日は、高雄から特急電車に乗って台湾東側中央部にある花蓮(ホワーリェン)まで行く予定でした。ひとつ驚いたのは、特急指定席券を購入していたのですが、小生の席に他人が座っておりました。
車掌を呼んで切符を見せて、占拠していた人をどかせてもらいました。日本では指定席に勝手に座るなんて信じられない出来事ですが、台湾では結構あるらしいということを聞きました。検札がなく無賃乗車だったのかなと思いました。
花蓮(ホワーリェン)駅だったと記憶していますが、日本人営業担当者が駅におり、車で工場まで連れていってくれました。ケーブル加工メーカーで、工場見学の後は営業担当者といっしょに特急電車で台北まで行って、台北で世界三大スープのふかひれスープなどの台湾料理を楽しみました。そして、翌日の午後の便でいっしょに駐在国に帰国しました。
実は、5%の価格低減については、ケーブル加工メーカーは既に駐在国で、営業担当者との間で満額回答を取っておりました。このことは内密にして、海外出張の成果として目標を達成したと会社に報告するつもりでした。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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