【No.】 286
【ストレッサー】 上司の仕事のお手伝い
【内容】 直属の上司が会議も非常に多く、実際には仕事が溢れていて回っていないように見えて気の毒に思う
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★★
【対処法】 部下思いでいろいろとかばってくれているので、自分にできる仕事であれば、できるかぎり手伝ってあげようと行動してみる
【ストレッサー型】 5 ヘトヘト疲労困憊型
【解説】 小生は会社で製造している製品の原価管理が主な仕事でした。原価管理と言っても、経理で言うような原価管理とは異なり、製品を構成する部品リストの合計金額で管理していました。単純に、製品売価から部品代の合計金額を原価とし、その差額を粗利益として管理していました。たとえば、顧客への売価が1000円で部品代合計金額が800円ならば、粗利益が20%で200円という計算になります。
製品原価が安くなれば、それは会社の営業利益に直結し、あるいは、製品売価を下げると競争力を持つことになります。そのためには知恵を絞りながら、原価低減活動をしていました。製品原価の8割は製品設計段階で決まると言われているので、新製品の設計が始まると、設計者の部品選定時に介入して価格的に有利な部品を選ばせていました。
一方、部品メーカーとはいろいろな手法を駆使して価格交渉をしていました。そして、部品メーカーが決まったら、海外工場に連絡をして、その決まった部品を海外工場から海外発注先に注文をして部品を購入するという流れになりました。
ところで、決算が終了するとすぐに次年度が始まりますが、会社では部門別の事業計画発表会がありました。発表会を翌週水曜日に控えた週末の金曜日の朝に突然、部長から事業計画発表会の資料が全然できておらず、今日は徹夜になりそうだという愚痴がこぼれました。「昨年はどんな資料だったのですか?よろしければ見せていただけますか?」と小生が訊くと、部長は早速、昨年度の発表会の資料を持ってきました。
全部でパワーポイントで30ページありましたが、1部門あたり15分から20分の持ち時間がありました。パッと見て、自分でも作れると思いました。「長期計画と中期計画はそのまま使えますが、年度計画目標とスローガンは新しいのを考えないといけませんね?」と部長に言うと、考えておくという返事でした。8時間で完成する旨を伝え、そのかわり、商談室を確保して個室にこもり、終日出張扱いにして電話の受け答えはなしにしてもらいました。
一番苦労したところは、予算表の作成でした。30項目ぐらいの勘定科目があり、12カ月の月ごとに作成しなければなりませんでした。昨年度の予算はわかっているので、実績がわかれば簡単に作れると思いました。早速、経理に訊くと、速報値の月別勘定科目別実績表を入手できました。さらに、人件費や光熱費などの間接費用の月ごとの配賦金額もいただき、その数字は最優先に埋めることができました。
次に昨年度の予算額はそのまま使用することにしました。ただ、予算オーバーしている箇所は実績値を参考に予算としました。鉛筆舐め舐めのようで、結局、予算金額は前年度比5%アップぐらいになりました。何か言われたら、きちんと言い訳できるような予算案だったかなと思いました。
他には、小生が予定している活動内容と目標のページを5ページ織り込みました。合計で30ページの各ページ挿絵つきパワーポイント資料を7時間ぐらいで完成しました。部長も完成内容に驚いていましたが、パワーポイントのデータを渡して、感謝されたついでに定時で帰らせてもらいました。過集中をしてしまったようで、疲れがドーっと出てしまいました。
部長は毎日9時とか10時まで働いており、小生が8時に帰ってしまうことをかばってくれていました。役職上、いろいろな人たちから声をかけられて会議も非常に多く、実際には仕事が溢れていて回っていないように見えました。あまりにも気の毒なので、小生にできそうな仕事はできるかぎり手伝ってあげていました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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