【No.】 285
【ストレッサー】 大きな欠点がある職場の人
【内容】 土曜出勤を強要したり、酒癖の悪い大きな欠点のある上司がいて、このままだと嫌いになってしまう
【分類】 B 人間関係
【効果】 ★★★★
【対処法】 我慢料が給料に含まれていると考え、その大きな欠点を持つ人の長所にも目を向けて、その長所に便乗した仕事を考えてみる
【ストレッサー型】 6 ムカムカ関係誤解型
【解説】 土曜出勤を強要する副社長ではありましたが、すごい才能と言うか能力を持ち合わせていました。特に人間関係を重視してコネを大切にしていました。年賀状を2000通以上も女性社員で手分けして副社長名で印刷をしていました。そういった地道な努力により、数々の大口の注文を獲得して会社への貢献度が高かったようです。
実を言うと、その会社までは片道2時間往復4時間もかけて通勤していました。当時は1日2食の生活をしており、朝は6時に目覚まし時計のアラームで起床していました。インスタントコーヒーを飲んでから、シャワーを浴びて朝シャンしていました。
6時半には自宅を出て8時半には会社に到着していました。8時45分に朝礼が始まり、定時の仕事の終了時刻は5時半でした。休憩があって2時間ほど残業しても、8時には会社を出ないと睡眠時間に影響が出てしまう状況でした。10時頃帰宅して夕飯を食べて深夜零時に就寝というような平日のサイクルでした。夕食から就寝まで2時間取れなかったので、5キロくらい太りました。
他の人たちは会社の近くに住んでいる人が多く、ほとんどの人は9時とか10時くらいまで働いていたと思います。通勤に往復4時間もかかることは、周囲の人たちも知っており、8時までに帰宅することは理解していただいておりました。
ただ、設計部長だけは、もっと働けるだろうと時々嫌味を言っていました。帰りの電車は1時間くらい乗るのですが、ほとんど座ることができ、20分程度の居眠りができました。
土曜日に関しては、10時頃の出社でも許されて、10時半頃に出前の注文を頼むので、その時までにいれば昼食が出ました。小生はかつ丼を頼むことが多かったような記憶があります。帰りは3時か4時頃には帰ることができました。時間外勤務は平日は2時間、土曜日は5時間以内だったので、月間で60時間前後だったような感じでした。
当初は、副社長に対しては嫌な人だというイメージがありましたが、長所もたくさん持っており、できるだけいいところを見るように心がけました。副社長も小生の得意なところは認めてくれ、Exceiで作った売上や仕入と利益予測の資料は絶大な信頼を持って見てくれました。
さらに、製品別の部品リストに基づく原価計算表において、それぞれの部品をどのように価格を下げていくかの手法も明記しました。製品原価が安くなれば、それは会社の営業利益に直結します。
あるいは、製品売価を下げると競争力を持つことになり、販売先より受注されやすくなります。小生が副社長からリクエストのあった製品の原価を10%低減したことにより、得意先から年間250万台の大量受注につながったと副社長から感謝されたこともありました。
会社にいると、大きな欠点のある人はどこにでもいます。その欠点ばかり見てしまうと、本当にその人を嫌いになってしまいます。プライベートならば、嫌いな人とはつき合わないという方法も取れますが、仕事ではそういう訳にはいかず、いろいろ支障が出てしまいます。
その欠点が嫌がらせなどで特定の個人に向けられるものならば話は別ですが、副社長の土曜日出勤の強要や前々職場の酒癖の悪い課長は、ある意味全員に向けられた欠点と言うことができるかもしれません。
そういった我慢料が給料に含まれていると考え、その大きな欠点を持つ人の長所にも目を向けてみることができれば、人間としては好きになれなくても、仕事ではお互いに協力をしていい結果を出せるということを経験しました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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