【No.】 49
【ストレッサー】 コミュニケーションの悪化
【内容】 相手を必要以上に原因追及で責めて追い込んでしまい、人間関係が悪化してコミュニケーション能力不足を痛感する
【分類】 B 人間関係
【効果】 ★★★★
【対処法】 相手に寄り添ったコミュニケーション能力を高めることを課題にして、相手もWin自分もWinとなるような状態を模索する
【ストレッサー型】 6 ムカムカ関係誤解型
【備考】 問題発生時には、原因追求をする問題志向という手法で、徹底的に分析して何が原因かを突き止め、再発防止に努めるのは大切なことです。ただ、その過程で責任をなすりつけたり、理不尽で強引な言い訳が出たりして議論が進まなくなるのはよくある話です。職場の人間関係がこじれ、組織がギクシャクするのはあまりよろしくありません。
一方、解決志向は、問題が起きた時、解決した状態や成功した状態に焦点を当てて、それを実現するための解決策を考える手法です。原因を追求しなくても、目標に向かって最短距離で行動する方がいい場合もあります。本件は解決志向で課題を設定して展開した方が効果が出ると判断しました。具体的な手順は以下に示します。
解決志向シート
課題 相手に寄り添ったコミュニケーション能力を高める
①現在の問題描写
・「〇〇が問題だから〇〇すべき」というような自動思考的な発言をしがちである。
・原因追求で相手を責めてしまい、相手の思考を問題の範囲にとどめてしまっている。
・相手を必要以上に追及すると、追い込まれている印象が残り、人間関係も悪くしがちである。
・「よりよくするポイント」よりも「問題点を指摘する」ことを伝えてしまっている。
②うまくいったことをピックアップ
・どうすればできると思うかの未来へ問いかけができ、こうなればベストだと最善のシナリオを描けた。
・相手に寄り添った発言ができた。
・相手のポテンシャルを引き出すことができた。
③うまくいった理由の考察
・問題を解決できたイメージができていた。
・相手の責任を追及しなかった。
・相手の長所を見つけて能力を信じた。
④解決像のイメージ確認
・問題点を指摘するよりも、よりよくする視点で伝える。
・相手は自分が何をしなければならないのかを理解し、成長していくことが期待できる。
・自分が望む未来を手に入れるために、何が必要なのだろう?と考える習慣をつけていく。
⑤解決像の姿を具体化
・望ましい姿を描き、「さらに〇〇すると、もっとよくなるよ」と言って、現状をよくしたいと自分の姿をイメージしている。
・相手もWin自分もWinとなるようなコミュニケーションの形態をイメージしている。
⑥活用できて繰り返すと良い好材料
・解決志向に関する本を読んで内容を理解している。
・望ましい未来に意識が向くため、モチベーションを上げることができる。
・過去よりも未来に目を向け、何をすればいいのかが明確になるため、行動にもつながりやすい。
・どんな視点で見るかによって、相手の意識をネガティブにも、ポジティブにもなることを学んだ。
⑦現状のスケーリング
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10 (10点満点で6点)
・ある程度はコミュニケーションが取れている。
⑧スモール・ステップの課題設定
1カ月後に起きている変化と具体的行動
❶未来に対する内的な動機づけ
「なぜ?」よりも「どうすれば?」を多用する。
「すべき」よりも「したい」を多用する。
❷解決志向のさらなる知識の吸収
「解決志向ブリーフセラピー」という書籍の購読
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