【No.】 268
【ストレッサー】 デジャブだらけの青春時代
【内容】 若い頃は、実際には経験がないにも関わらず、同じようなことを経験したことがあるかのようなことが多発する
【分類】 E 身近な出来事
【効果】 ★★★
【対処法】 けっして病気ではなく、デジャブに遭遇したら、何でそうなったか考えながら、デジャブの世界を楽しんでみる
【ストレッサー型】 2 オドオド自信喪失型
【解説】デジャブとは、実際には経験したことがないにも関わらず、同じようなことを経験したことがあるかのような不思議な感覚を覚えることです。いつどこで経験したのかを全く思い出すことができないのです。この現象を日本語では既視感と表現されています。
小生が、デジャブという言葉を知ったのは、歌手の八神純子さんがFM放送で、アルバム収録曲の中に「Deja Vu」というタイトルの曲の意味を説明していた時が初めてでした。それまでに、経験していないのに経験した錯覚を何度も起こしていたのですが、何という現象か名称を知らなかったのです。その頃は既視感という日本語がなかったような気がします。
デジャブの事例
❶初めて来た場所なのに、以前にも来たことがあるような懐かしさを感じる
❷初対面の人なのに初対面の人と感じない
❸人の言動を予測でき、実際にその通りになる
デジャブの原因
❶記憶における類似性認知メカニズムの働き
👉例えば、並木道や校舎や寺院などの光景は類似性があり、共通点である光景が記憶に残って、新たに目にした光景が類似性があると判断をしてデジャブを起こす可能性があります。
❷思い込みや無意識な記憶の中から蘇ってくる
👉テレビや写真などで見た記憶を自分が実際に体験したこととして思い込んだり、夢や無意識で脳にインプットされた情報が、似ている状況の時にその記憶が蘇ってくるとデジャブを起こす可能性があります。
❸無意識に先読みをしている
👉先読みの傾向のある人ならば、過去の経験からその場の状況から近い未来のことを予測することができ、その通りになった場合にデジャブを感じる
デジャブが起こりやすい人
❶若い世代
👉小生の場合は、中学生になった12歳くらいから25歳くらいまでにデジャブが頻繁に起こっていました。しかし、現在は、ほとんど起こりません。恐らく、若い頃は実際に起こったことが多すぎて記憶がうまく結びつかずにエラーを起こしたり、思い込みや錯覚によりデジャブが頻発したと考えられます。
❷感受性が強い
👉感情が揺れやすいと、いろいろな出来事が感情の変化と連動して増幅した形で記憶に残りやすいのかもしれません。
❸睡眠不足やストレスが多い
👉疲れが溜まってくると脳の働きが鈍くなり、記憶のエラーが起こりやすいそうです。
❹旅行中
👉新しく見る情報量が急に増え、初めて見た光景でも強く印象に残る記憶を続けていると、類似性認知メカニズムが働いて過去の記憶が急に蘇り、デジャブが起こりやすくなると考えられています。
❺先読みのクセがある
👉近未来に関してあれこれといろいろと可能性を先読みして予測する人は、デジャブに遭遇する可能性が高くなります。
デジャブを意図的に再現するのは難しく、原因は完全には解明されていないようです。健康な人でも7割程度の人がデジャブの経験があるということで、けっして病気ではありません。デジャブに遭遇したら、何でそうなったか考えながら、デジャブの世界を楽しめたらいいのかなと思います。
実を言うと、小生は初対面の女性が初対面ではないような不思議な感覚になった経験があります。「助けた亀ならぬ犬」が母の実家で存命だった頃に、引き合わせてくれたような、その魚好きな次女の女性は、後に「乙姫」様としての存在となりました。小生がそれから約30年後の童話のような世界に迷い込むことになりましたが、役者が揃ったということになりました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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