ストレス解消法のブログ

ストレスの対処法(コーピング)を毎日紹介します。

No.301 300回特別企画⑤ 6つの方法を全部やるの?

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No.】 301

【ストレッサー】 6つの方法を全部やるの?

【内容】    新しく身につけた6つの方法を毎回全部やるのはきついし、疲れて長続きしないと思う

【分類】    E 身近な出来事

【効果】   ★★★★★

【対処法】  長続きすることが大事なので、4つの簡易版を作成し、場合によっては省略したり、1つだけ行うことも可能にしておく

【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型

 

【解説】 300回特別企画として、ACT(通称アクト👉アクセプタンス&コミットメント・セラピー)という、第三世代の認知行動療法を利用したストレス解消法(コーピング)を紹介しました。ACTには下記の6つの基本行動原則があります。

 

フュージョン→思考との新たな関係を構築する
アクセプタンス(受容)→不快な思考・感情に心を開きスペースを与える
現在との接触→今経験してることに集中する
観察する自己→自分に気づきにくい思考・感情との関係をさらに変化させる

※③と④はマインドフルネスの実施でカバー可能
価値の設定→心の中で一番大切にしているもの、重要なものを設定する
価値に沿った行動→価値に動機づけされた効果的な行動をする 

 

 小生がACT(アクト)と出会ったのは、今から5年くらい前で偶然だったと思います。その前の休職中に病院でリワーク期間で受講した「認知行動療法」がよかったと思い、退職後すぐにリワークも退所になったので、主治医の紹介で認知行動療法の講座を受けることにしました。余談ですが、休職中の1年間とその後の半年間(合計1年半)は、健康保険組合の傷病手当が、失業保険よりも高い2/3が支給されていた記憶があります。

 

 その認知行動療法の講座には、5人から8人くらいが参加していましたが、グループ単位でのワークが多数ありました。一般的に認知行動療法と言われているのは「自動思考記録表」の作成を中心にした第二世代のことを言います。

 

 講師の臨床心理士が大学院で第三世代の認知行動療法を履修しており、マインドフルネスを中心とした内容になることが多くなりました。

 

 マインドフルネスの和訳は「瞑想」ということもあり、宗教色が強いと嫌だなという警戒感があり、当初は、ACTについては効果がないという先入観で見ておりました。

 

 約1年半に渡って毎週1回程度受講していましたが、そんな目で見ていたため、マインドフルネスとACTについては参加するだけのほとんど無関心でおりました。

 

 ところが、同じく受講していたAさんが、筑摩書房の「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」という本をボロボロになるまで読んでいたという、観察眼の鋭い女性の発言があって、とりあえず、その本を購入しました。しかし、しばらく読むことはありませんでした。

 

 Aさんは、地方都市出身の方で、社会人になって首都圏に引っ越してきて、満員電車に乗ると調子を崩してしまい、通勤もできなくなって退職をしたとのことでした。認知行動療法の受講とACTの本をボロボロになるまで読んで、思考と感情とは切り離して行動を変えることに成功して、満員電車に乗れるようになったとのことでした。

 

 その後、認知行動療法の受講を終了してから、1年ぐらい経って同じく受講していたBさんとばったり駅で遭ったことがありました。ACTの話題になり、睡眠障害のBさんにとって、とても効果があり睡眠時間が長くなったいうことを聞き、小生もやっと、「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」を読むことにしました。

 

 なかなか1回読んだだけでは理解が難しく、もう7~8回は読んでいるような気がします。ボロボロにならないように本革製のブックカバーをつけています。(笑)

ACTの簡易版を行っています。一部を省略したり、1個だけ実施もありです。

 

ACT(簡易版)の提案

 

 ACTは全部で6つの基本行動原則がありますが、全部をやる必要はありません。継続して続けるのはもう少し簡略化した方がやりやすいと考えました。そこで、下記の4つに短縮したACT簡易版なるものを小生は行っています。価値の設定は1度しておけば、次回からは不要になります。

 

フュージョン👉No.297 300回特別企画① 私は本当にダメな人間か?
アクセプタンス(受容)👉No.298 300回特別企画② ストレスと戦って敗北!!
マインドフルネス👉No.299 300回特別企画③ 未来の受験への不安
価値に沿った行動👉No.300 300回特別企画④ 目標達成で自分を見失う


 
 第三世代の認知行動療法では、「嫌なことや気乗りしないことはしなくてもよい」という考え方があります。小生の場合、ふだんはマインドフルネスを省略して❶→❷→❹のパターンが多いです。

 

 中には、あまり普段ストレスを感じない方ならば、❹価値に沿った行動だけ実施というのもありです。あるいは、❶フュージョンだけでストレスを感じなくなったならば、❶だけで終了したり、いきなり❷アクセプタンス(受容)だけをやってみようとしたりするのもかまいません。もちろん、❸マインドフルネスだけやるでもよく、自主性に任された心理療法と言うことができるかもしれません。

 

ACT習得の効能


①ストレスと不安を軽減できる
②苦痛なストレスに対処し、物事を効果的に考えることができる
➂気分が憂鬱であっても、価値に沿った行動を起こすことが可能になる
④自己破滅的なストレスと戦うのをやめることができる
⑤豊かで満ち足りた意味のある人生を送ることができる

 

このような手法が世の中にはあるんだということを知っていただければ幸いです

 

いつもお読みいただきありがとうございます。