【No.】 483
【ストレッサー】 日本語と英語が通じない所
【内容】 中国の地方のスナックに入ったが、隣に座ってくれた女性店員さんが日本語も英語もわからず困惑してしまう
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★
【対処法】 相手は中国人なので、主語+動詞+目的語と英語のような順番で漢字の筆談をしてみる
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】クアラルンプールでの電子部品の展示会で、部品メーカーを精査した結果、プリント基板メーカーとコネクターメーカーの2社の工場見学が決まりました。いずれも中国企業で、ついでに新たに中国工場で生産委託する日系の会社の工場監査もいっしょにするということで、2泊3日の強行スケジュールの海外出張になりました。
いつもだと品質管理課の課長が同行するのですが、別件で台湾出張が入ってしまい、彼の部下のローカル社員が工場監査をすることになりました。資材購買部からはプリント基板担当とコネクター担当のふたりのローカル社員を連れていくことになりました。
広州国際空港から、最初のプリント基板メーカーが車で迎えに来てくれました。高速道路を飛ばしていきましたが、車で2時間ほどの距離がありました。当社ではガラス繊維の高価なプリント基板を使用していましたが、展示会で見たのは安価な紙フェノールのプリント基板ということで、興味がありました。
工場を一通り見学していたら、品質管理担当者よりNGのサインがこっそりと出たのに気づきました。小生の部下との会話を聞いていると、品質管理が全然できていないとのことで、これでは安心して購入できないという結論でした。
その後、会食のお誘いを受けましたが、翌日の早朝からの移動があると丁重にお断りをして、宿泊ホテルまで4人を送ってもらいました。その日の夕食は会社の経費で支払うことにしました。購入する見込みのない会社から接待されるのは控えるべきという判断をしました。
2日目はホテルまでコネクターメーカーの車で迎えに来てもらいました。車で2時間近くかかるところにありました。工場ではいろいろなコネクターを生産しており、国際規格のコネクターは有名な日本メーカーにも納入している実績がありました。
小生が特に興味を持ったのは、LANケーブル先端の汎用コネクターでした。価格的にも魅力があり、英文仕様書と承認用サンプルを10個ほどもらいました。日本の設計部門に送って使用の可否を確認してもらうのに必要でした。
その後、いっしょに会食をして2次会はスナックに行きました。隣に座ってくれた女性店員さんとの会話に困りました。日本語は理解できないし、英語も理解できないので、どうしたらコミュニケーションが取れるのかを考えました。そこで思いついたのが筆談でした。書かれた漢字を見て意味が何となくわかるような感じでした。
小生も主語+動詞+目的語と英語のような順番と聞いたことがあったので、文法的に間違っていたかもしれませんが、漢字の筆談を楽しみました。例えば、「我爱你(ウォーアイニー)」とは、英語のI love you.のことで、「我」は私、「爱」は愛する、「你」はあなたという意味になります。
部下のローカル社員は北京語を理解していたと思いますが、広東語が全く理解できないようでした。よく見ると、小生と同じように筆談でコミュニケーションを取っており、お互いに顔を見て苦笑いをしていました。
3日目は深圳(しんせん)市の蛇口(じゃこう)にある生産委託会社に行き、工場監査が無事に合格したということで、帰路はフェリーで香港に向かいました。部下のローカル社員のひとりが船酔いをして気の毒でしたが、無事に香港に到着し、空港から予約していた便で帰国することができました。強行スケジュールだったせいか、機内では4人ともぐったりしていました。
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