【No.】 284
【ストレッサー】 元日しか休まない副社長
【内容】 副社長が元日以外は休まない人で、部下にも同様な勤務を強要し、管理職は土曜勤務をさせられている
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★
【対処法】 郷に入れば郷に従えということわざを思い出し、とりあえず副社長の言うことを聞いてみようと考え実行する
【ストレッサー型】 5 ヘトヘト疲労困憊型
【解説】 商社での経験は、まるでパラレルワールドの出来事だったかのように思い出されます。いろいろなことを学びましたが、一番大きかったのはチームワークの素晴らしさだったと思います。
3人のメンバーのチームワークがよければ、1+1+1が3ではなく、お互いの相乗効果で実力以上の力を発揮して10ぐらいになったような気がしました。コンビニビジネスの他社への譲渡がなければ、現在も売れているコンテンツなので、商社にそのまま残っていたかもしれないと思いました。
商社を自己都合退職したため、失業保険が3カ月の待機でした。前回のように給料の2カ月分も会社が払ってくれて再就職支援会社に行くこともできずに、途方に暮れていました。ハローワークに相談してみたら、職業訓練を受けてみてはどうですかと言われて、パンフレットを何部かもらいました。
その中で就職したい製造業の事務職に必要な知識を学べる6カ月コースの職業訓練に興味を持ち応募しました。品質管理、生産管理、資材購買などの6種類のプログラムが1カ月単位で組まれていました。自分の今後の就職に役に立つと思いました。
選抜試験に合格して、平日の午前9時から午後3時過ぎまで通所することになりました。就活のことも考え、前回コンタクトした人材会社に10社ほど連絡を取りましたが、いい返事がありませんでした。そして、当時有楽町にあった東京人材銀行という公共機関に登録をしました。
職業訓練校に通ってから4カ月目に入った頃、東京人材銀行紹介のある会社から、スカウトの手紙が届きました。小生の本業の職種で面接試験を受けることになりました。電気部品製造業の会社で海外に工場がありました。頭の中では日本と海外と二重に給料をもらえるチャンスがあると思い、2~3年であれば、海外に駐在してもかまいませんと面接で回答していました。住宅ローンの残高がたくさん残っており、早く返したいと考えておりました。
運よくその会社から内定を得て、職業訓練が5カ月目に入ったところでした。職業訓練が修了すると、失業保険が出なくなるので、いいタイミングで就職できたと思いました。
入社してから、直属の上司にあたる統括部長から、いきなり海外勤務は大変なので、2年くらい国内で仕事を覚えていただきますと言われました。どうやら、海外勤務可能と言ったことが採用の決め手になったことがわかりました。
そして、入社して3カ月ぐらい経ってから、厄介な副社長がいることに気がつきました。元日以外は休まない人で、部下にも同様な勤務を強要していました。統括部長が、「日曜日だけは休ませてください。」と副社長に言っているのが耳に入ってきました。会社のカレンダーでは、完全週休二日制だったにも関わらず、管理職には土曜出勤を強要していました。無給でしたが昼食だけは出前を頼んで会社負担でした。
副社長の言うことを聞けば、それなりのポストを与えられるようでした。小生も副社長から直接土曜日出勤を強要されて、引き換えにチーフというポジションを与えられました。言うことを聞かない人に対しては、退職するように仕向けられたり、ずっと肩書のないままの状態を強いられていました。
現在では、厚労省のパワハラの定義から、これは優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超えたもので、労働者の就業環境が害されるという視点からパワハラに該当します。(たぶん労働基準法違反も?)
しかし、当時はよその会社でも、社長が元日の午後しか休まないとしてマスコミにも登場し、会社の業績もよかったので、もてはやされていました。その会社に勤めていた40代の男性が中途採用されて入社しました。
彼の話を聞くと、実際の勤務時間が朝の7時から夜の11時までで、どこかのコンビニの開店時間帯と全く同じだったということでした。その長時間勤務が原因で体調を崩しており、まともに出社することができずに、残念ながら退職してしまいました。
カリスマ性のある経営者に、違法なことと気づきながらも誰も逆らえずに、黙っているしか方法がなかったというのは、違法内容こそ違いますが、最近話題のどこかの事務所と問題の構造が似ていると思いました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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