【No.】 404
【ストレッサー】 仕入先工場に出張訪問
【内容】 突然の注文で、2カ月かかる部品を1カ月で納入してもらわなければならない状況で、仕入先から断られてしまう
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★★
【対処法】 上司といっしょに仕入先工場に訪問して、頭を下げて何とか1カ月で納入してもらえるようにお願いをする
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】会社が販売している製品は、生産に小型製品が2カ月程度から大型製品で4カ月近くかかるものがありました。製品を作るには、資材調達部で仕入れた部品や材料を使用するので、それ相応の資材の調達期間が必要でした。概ね1カ月半以上納期が必要な部品は、先行手配注文という制度があり、何とか生産に間に合わせるような工夫はしておりました。
それぞれの製品が完成するまでの期間を見越して、営業部は製品の在庫を持っておりました。ところが、見込みを上回るような注文が入ってしまうと、社内はてんやわんやの状態になりました。生産計画を変更しての前倒し生産は日常茶飯事でした。そのためには、担当している部品仕入先に対して、既に注文をしている部品を2週間前倒しして納品して欲しいということを1点1点確認しておりました。
注文済みの部品ならば、まだ何とかなることもありましたが、ひどい場合は、全く生産予定のない製品の受注が突然あり、1カ月半で何とか製品を納品しなければならないということがありました。資材調達部に対しては、注文が出ていない全部品を1カ月で納品という厳しい要求になりました。
営業力が弱くてお客さんの言いなりになっているのか、あるいは、ふだんから営業活動を怠っていたツケが来たのか、原因についてはきちんと分析がされないので、再発防止策を立てられずに、同じようなことが毎回繰り返されておりました。
本来であれば、生産に2カ月かかる部品はそのままだと、本当に2カ月後に納品になってしまいます。そこで、そういう時は仕入先の工場まで出向き、上司(ほとんど課長)といっしょに頭を下げて、何とか1カ月で納品してもらえるようにお願いして回りました。出張で1日2~3社訪問することもありました。
早い話、何とか1カ月で納品してもらうということは、先方企業の生産計画を大幅に変更してもらうことを意味しています。ところが、生産計画を変更しようとしても、一番の問題は、先方の資材関係の手配状況です。1点でも部品が足らないと完成して納品ができません。ここは、同じ資材調達をしている身として緊張してしまう場面ですが、たいていは、何とかなってその場でOKの返事をもらったことが多かったです。
ところがある時、どうしても仕入先工場で間に合わない部品が生じたことがありました。たまたま、小生担当のルートでその部品が入手できて、その仕入先工場に無償で部品を提供して、何とか作って間に合わせていただいたこともありました。想定できるありとあらゆる手を使って部品を購入するのが資材調達の役割だと思っておりました。
小生の担当部品だけでなく、資材調達部担当の全部品が、1カ月で入らなければ生産ができなかったということもあり、全員が一丸となって何とかして、営業の要求通りの生産と出荷が可能になりました。資材調達部としては、部材が入らなかったから生産ができなかったと、後から言われるのは避けたいと全員が思っておりました。
ところが、部材が全部揃っても、生産工場でのトラブルで検査不合格とか、あるいは、設計ミスが発覚したとか、他部署起因の理由で生産ができなくて納期に間に合わなかったということも時々起こりました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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