ストレス解消法のブログ

ストレスの対処法(コーピング)を毎日紹介します。

No.105 ストレス対処法 ペン回しの懲りない人

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No.】 105

【ストレッサー】 ペン回しの懲りない人

【内容】    隣の席に座る若い男性がペン回しを始め、テーブルに落とす音が気になってプログラムに集中できなくなってしまう

【分類】    E 身近な出来事

【効果】   ★★★

【対処法】  本人がトイレに行って席を空けたので、スタッフにペン回しの件で苦情を言って席を移動してもらう

【ストレッサー型】 1 イライラ自己過信型

【解説】  今回も「自動思考記録表」記載内容を元に解説していきます。青字部分が「自動思考記録表」に記載した内容です。記入の仕方のヒントを残しております認知行動療法というセラピーでは、こういうことをするんだということを知っていただければ幸いです。

 

① 状況 (いつのことか?どこにいたか?誰と一緒にいたか?何をしていたか?)    
オンラインプログラム受講中、隣の席に座る若い男性がペン回しを始め、失敗してペンをテーブル落とす時の音が気になってプログラムに集中できなくなってしまった


👉ペン回しの下手な人で、5秒おきくらいのペースでテーブルに落として音を立てていました。その行為が周囲の人たちに迷惑をかけているとは本人は全く気づいていない様子でした。ペン回しのクセは、人が話しかけてもやっており、結局、話しかけた人の言っていることを理解できていない困った人です。


② 気分(%)(気分を一言で)
イライラ(100%) 


👉何でペンが落ちる音を我慢しなければならないのかという不条理さがありました。

 

③ 自動思考 (その時に頭に浮かんでいたことはなんですか?その時に頭に浮かんでいたイメージや記憶はありましたか?)
プログラム受講中にペン回しをする正当性が理解できないし、講師の言っている内容がペンの落ちる音にかき消されてよく聞こえなくなっている


👉最初は雑音と思って気にしないようにしていましたが、時間が経つにつれ気になり始め、小生の思考がプログラムから離れてしまっているのに気がつきました。

 

④ 根拠 (事実を確かめて客観的に考える「そう考える理由(証拠)は?自動思考を裏づける根拠となる事実を書く(相手の心を読むような勝手な思い込みや事実の解釈は避ける)
30分もペン回しにつき合わされている身にもなって欲しいし、このままオンラインプログラムを受講していても意味がないと思ってきた


👉ペン回しをそのままにしても問題は解決しないので声をかけるしかないとは思いました。ペン回しをやめてもらいたいのは、あくまでもこちら側の都合だと考えるようにして、批難するような素振りは見せずに「ペン回しをやめてくれると嬉しい」と、彼にお願いをするシーンが頭の中に浮かんできました。しかしながら、アサーションの手法を用いて「こちらが集中できないから協力してくれませんか?」と、下から目線でお願いするのはしゃくに触るなと思ってきました。

 

⑤ 反証 (自動思考とは矛盾する事実を書き出してください)
直接本人に注意をする方法が思い浮かんでいるが、注意した後に角が立つ可能性がある


👉本人は自分のペン回しが悪いとは意識していない様子なので、直接言ってしまうと、今後の人間関係に影響が出てくる可能性もあります。誰でも自分が悪いと思っていないことを指摘されると、違和感を持って思わぬ反発を受けるかもしれません。


⑥ 適応思考 (根拠と反証を “しかし” でつないでみましょう 最悪のシナリオ/最良のシナリオは?)
本人がトイレに行って席を空けたので、スタッフにペン回しの件で苦情を言うと、小生の正当性が認められ、彼の席が移動になった


👉何だかんだ考えているうちに時間が30分も経過して、いよいよこれ以上耐えられなくなってきました。彼の目の前でスタッフに苦情を言うこともためらわれ、ペン回しを直接指摘しても揉め事になってしまう恐れもあり、結果として「逆ギレ」される最悪のパターンもありうるのかなと思った瞬間、彼がトイレに行って席を外してくれて助かりました。そうでなかったのならば、小生は体調不良で帰宅していたと思います。

 

⑦ 今の気分(%)    
イライラ(100%)→(60%)


👉トイレから戻ってきた男性は、スタッフから席の移動を指示され、「なぜ?」という表情をして趣旨がよく理解できていないようでした。小生の苦情で席の移動になったのが気づかれずにすんだみたいです。

 

ペン回しを30分も続けるなんて懲りない人がいるものです。

【詳説】 認知の歪み10類型(後編)

 

 認知行動療法を約1年半(正確には1年8カ月)受講しました。その前に休職中に病院のリワークで半年間学び、さらに他の2箇所でも学んだのでトータルすると3年以上も認知行動療法を学んだことになります。

 

 認知行動療法を学んでよかったと思うことが2点あります。まず1点目はネガティブな思考に囚われた時に、「自動思考記録表」のツールを使用して、すぐに適応思考を見つけることができ、自力で気分が楽になる方法が身についたことです。

 

 そして、2点目は「認知の歪み」を学んだことです。学んでいなければ、一生認知の歪みに気がつかず、ひとりで悩んでいたり、あるいは、平気で人を傷つけている自分がいたと思います。今でも完璧ではありませんが、認知の歪みに自分で気づいた時は、「自動思考記録表」の流れで整理することで矯正することを心がけています。

 

6.心のフィルター
実際には良いことがあるのに悪いことしか見えないため、全体の印象として悪い評価をしてしまう。
例:発言で大勢から賞賛されても、たった一人の否定的な意見に囚われてしまう
No.56 ストレス対処法 心のフィルター

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

7.マイナス化思考
自分の長所などの良い点までも否定して短所に考えてしまう。
例:褒められているのに、誰だってできることでバカにされているとネガティブに考える
No.57 ストレス対処法 マイナス化思考

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

8.レッテル貼り
人物の性格や考え方などを偏見や独断等の主観に基づいて、一方的に評価・格付けで決まった型にあてはめる。
例:たった1回のミスなのに、自分は無能だとレッテルを貼ってしまう
No.58 ストレス対処法 レッテル貼り

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

9.過剰な拡大解釈、過小解釈(評価)
拡大解釈は、自分の短所や失敗体験などのマイナス面を必要以上に大きく捉えてしまう。
例:他人の手柄を横取りしたのに、自分の貢献を過大視して自分の手柄だと解釈する
No.59 ストレス対処法 拡大解釈

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

過小解釈(評価)は、自分の成功や良いところを極端に小さく考えてしまう。
例:いい成績を取っても、これくらいなことは誰にでもできることと過小に評価する
No.60 ストレス対処法 過小解釈

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

10.感情の理由づけ
感情だけを根拠に自分の考えが正しいと結論を下してしまう。
例:あいつと話すといつも退屈に感じるので、あいつのことをいい人という人は噓つきだ
No.61 ストレス対処法 感情の理由づけ

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 


いつもお読みいただきありがとうございます。