ストレス解消法のブログ

ストレスの対処法(コーピング)を毎日紹介します。

No.61 ストレス対処法 感情の理由づけ

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No.】 61

【ストレッサー】 感情の理由づけ

【内容】    自分の気分や感情によって物事を判断してしまい、大切な人を傷つけてしまう自分が嫌いだ

【分類】    B 人間関係

【効果】   ★★★★

【対処法】  気分や感情によって作り出された言動が、正しいかどうか常に検証すると個人的な勘違い、独断や偏見と気づけるようにする

【ストレッサー型】 2 オドオド自信喪失型

【解説】 感情の理由づけとは、感情だけを根拠に自分の考えが正しいと結論を下してしまうことで、推測や言い訳に使ったり、その時の気分や感情に基づき事実を解釈してしまいます。

 

 この認知の歪みを持っている人は、理性的で論理的な判断ではなく、感情的な判断をしてしまいがちです。とりわけ、激怒したり号泣したりすると、論理的な判断ができなくなって感情の理由づけをする傾向が強くなります。その根拠は、個人的な独断や偏見、勘違いによるものだったりします。

 

例:
①その仕事はやっても無駄だと思うのでやらない
②今日はイライラして何もしたくないので、このままベッドで寝ていたい
③彼の話は退屈に感じるので、彼は生きている価値のない人間だ


 対処法としては、自分の感情と、それがどのように自分に影響を及ぼしているのか観察してみると、感情によって作り出された思考が、正しいかどうか検証することができるようになります。感情と思考の区別ができるようになれば、事実を観察しながら寄り添っていくと、自分に変化や気づきが生じているのを自覚できるようになります。

 

あのカップルは、わたしを不愉快にさせるから別れて当然だわ!!

 

【備考】 認知の歪み

 

 認知の歪みが、思考の中だけで発生しているのなら問題はないのですが、その歪みが言動によって外在化してしまうと、周囲の人たちからその言動の中に認知の歪みがあると気づかれてしまうのは得策ではありません。認知の歪みに気づいた時に、自分で矯正できればそれに越したことはありません。

 

 まず、認知の歪みの10類型の存在を理解したうえで、自分にそういった歪みがあることに気づくことが大切です。本日で、認知の歪み10類型について全部出揃いましたので、下記にご紹介いたします。

 

 

認知の歪み10類型

 

.過度な一般化

経験や根拠が不十分なまま幅広く一般化した結論を出してしまう。

例:プレゼン資料を批判されて、自分にはプレゼン能力がないと失望する

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

2.白黒思考

全か無かの思考とも言われ、少しでもミスがあれば完全な失敗だと考え、オール・オア・ナッシングという考え方をする。

例:テストで100点満点で一問間違えて99点だったので自分はダメな人間と思う

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

3.べき思考

他人に対して道徳的に「~べきである」と考えてしまい、怒りの原因になることもある。

例:電車の中ではマスクを着けるべきで、「あなたもマスクをつけなさい」とマスク警察

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

4.自己関連づけ

自分ではどうしようもない結果が起こった時、それを自分の個人的責任と考えてしまう。

例:遠足で雨が降ったのは、「雨女の私が参加したからだ!!」と言う

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

5.結論への飛躍

先読みとは、十分な根拠もなくこれから起こることの予想をして苦しむ。

例:私は生涯結婚できないと発言する

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

深読みとは、真実の感情や判断とは無関係にネガティブな可能性を推測してしまう。

例:相手のちょっとした発言で、私のことを嫌っているに違いないと思ってしまう

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

6.心のフィルター

実際には良いことがあるのに悪いことしか見えないため、全体の印象として悪い評価をてしまう。

例:発言で大勢から賞賛されても、たった一人の否定的な意見に囚われてしまう

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

7.マイナス化思考

自分の長所などの良い点までも否定して短所に考えてしまう。

例:褒められているのに、誰だってできることでバカにされているとネガティブに考える

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

8.レッテル貼り

人物の性格や考え方などを偏見や独断等の主観に基づいて、一方的に評価・格付けで決まった型にあてはめる。

例:たった1回のミスなのに、自分は無能だとレッテルを貼ってしまう

 

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9.過剰な拡大解釈、過小解釈

拡大解釈は、自分の短所や失敗体験などのマイナス面を必要以上に大きく捉えてしまう。

例:他人の手柄を横取りしたのに、自分の貢献を過大視して自分の手柄だと解釈する

 

yuyakekoyakeakatombo.hatenablog.com

 

過小解釈は、自分の成功や良いところを極端に小さく考えてしまう。

例:いい成績を取っても、これくらいなことは誰にでもできることと過小に評価する

 

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10.感情の理由づけ

感情だけを根拠に自分の考えが正しいと結論を下してしまう。

例:あいつと話すといつも退屈に感じるので、あいつのことをいい人という人は噓つきだ

 

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 何か出来事が起こって、ネガティブに感じるようなことがあった時は、自動思考に認知の歪みが潜んでいる可能性があります。 そのような時には、ぜひとも、厚労省の自動思考記録表の雛型を使用して記録をしてみたらいかがでしょうか?

 

https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/03.pdf

 

 認知の歪みについては、ストレス解消において重要な要素なので、今後も折をみて取り上げていきたいと思っております。