【No.】 311
【ストレッサー】 ほめられるのがNGの人
【内容】 悪気は全くなかったが、ある女性の長所をほめたら泣かれてしまい気分が落ち込んでしまう
【分類】 B 人間関係
【効果】 ★★★
【対処法】 世の中には、人からほめられると調子を崩す人がいるので、人をほめる時には十分に気をつけようと思う
【ストレッサー型】 3 クヨクヨ過去悔恨型
【解説】 認知行動療法(CBT)という心理療法の講座を受けていた時のことで、今から5年くらい前の話です。考え方や行動を変えることによって気分を良くすることで、睡眠の改善ができればいいと思いました。
あまり人気がなかったみたいで現在はなくなってしまった講座ですが、当時は5人から8人くらいが参加しておりました。その中で30代前半の女性A子さんとよく会話をすることがありました。
その講座ではグループワークがたくさんあり、参加者同士のコミュニケーションが活発にありました。そういった雰囲気の中でA子さんと親しくなり、いろいろとプライベートな話をする機会が増えていきました。
A子さんは人をよく観察しており、的を射た発言をしていたので、ある日、小生は彼女に対して誉め言葉を発しました。具体的な言葉は忘れてしまいましたが、A子さんの長所を褒める内容の発言でした。
ところが、A子さんは喜ばずに怪訝そうな表情を示し、スタッフに席を外す旨伝えて、退室してしまいました。休憩時間に廊下に出たら、A子さんがシクシク泣いているのを見てしまいました。小生は何か失礼なことを彼女に言ってしまったのかな?と考えて落ち込んでしまいました。
認知行動療法(CBT)は週に1回の講座でしたが、何回か後の講座でグループワーク中に、A子さんの方から、人からほめられると調子を崩すと自己開示がありました。やはり、小生がほめたことで泣いてしまったということを理解しました。それ以降は彼女をほめるのはNGということで、気をつけながら会話をするようにしました。
その後、A子さんとは何のわだかまりもなくふつうに会話をしましたが、自己肯定感が低いのかなという印象を持ちました。彼女のプライベートな話も多く聞きました。母親と弟の3人暮らしで、母親はしょっちゅう海外出張に行っているようです。父親の話は一切出ませんでした。
どうやら、子どもの頃から母親から厳しくしつけられて、心の傷を負ってしまったのかなと推察できました。ポジティブな考え方ができないとのことで、ネガティブ思考を受け入れて共に生きていきたいと認知行動療法で学んだということを言っていました。
彼女に出会う前までは、人の長所を見つけて、その長所をほめてあげることで人間関係を築いていくものだと信じていました。しかし、人によっては、ほめたらNGということがあることを知り、実際に人をほめる時には、本当にほめていい人かどうかを見極めた上でほめています。会話をしていて自己肯定感の低い方だと注意をした方がいいかもしれません。
もちろん、自己肯定感の低い方でも、ほめても大丈夫な方もおられるので、そこの判断は難しいところです。その人の意見に軽く賛成して様子を見て、喜ぶようだったらほめても問題はないように思われます。
それから2年後、ほめたらNGの別の30代前半の女性に出会いました。彼女も自己肯定感の低い方で、ほめられたらNGと自己開示がありました。
いつもお読みいただきありがとうございます。
|