ストレス解消法のブログ

ストレスの対処法(コーピング)を毎日紹介します。

No.298 300回特別企画② ストレスと戦って敗北!!

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No.】 298

【ストレッサー】 ストレスと戦って敗北!!

【内容】    望まない思考や感情のストレスと戦ってしまい、敵は無数におり、決して勝利のないバトルと気づき疲弊してしまう

【分類】    E 身近な出来事

【効果】   ★★★★★

【対処法】  ストレスをそのまま受け入れても、自分にとって価値のある方向へ行動することで、ストレスは自然と消え去っていくと考える

【ストレッサー型】 5 ヘトヘト疲労困憊型

 

【解説】 現実に目の前に嫌な出来事が起こっていることに対して、ネガティブな思考や感情が起こるのは致し方のないことです。しかし、過去の嫌な出来事を思い出して、ネガティブな言葉とイメージで作られた自分自身の思考によって、まるで現実であるかのように囚われてしまっている状態(認知的フュージョン)で、無駄な時間を費やしてしまうのはもたいないことだと考えています。

 

 第1の対処法として、自分のためにならない思考に対して気にかけないという魔法をかけるようなフュージョンを行いますが、それでも効かない思考や感情のストレスに対しては、第2の対処法でアクセプタンス(受容)があります。

 

 一般的に、思考・感情のストレスとのつきあい方は3種類あると言われています。

 

1.闘争戦略:望まない思考や感情のストレスと戦う

 

❶反論👉自分の思考に自分で反論して抵抗する
❷批判👉思考や感情を変えるために自分を責めたり、いじめたりして奮い立たせようとする
❸抑圧👉思考や感情を無理やりに心の奥の方へ押し込める
❹制御👉思考や感情をコントロールし、ポジティブ・シンキングをしたりする

 

👉ストレスという敵は無数におり、決して勝利のないバトルであり、莫大な時間とエネルギーを消耗してしまいます。その結果、最悪は入院や自殺に至ることもあり得策ではありません。 

 

2.逃走戦略:戦うよりははるかにましだが、ストレスから逃げる

 

❶逃避👉ネガティブな思考や感情を起こしそうな場所や人や状況から逃げて避ける
❷気晴らし👉思考や感情を避けて別のことを考えたり、タバコや買い物で気を紛らわらす
❸無感覚👉意識をボーっとさせて感覚を麻痺させ、お酒を飲んで必要以上に睡眠を取る

 

👉うまく逃げても行き詰りと無力感は残ります。再度、ストレスが再来して不快感は消えないので、永遠に逃げ続けることになります

 

3.アクセプタンス(受容):ストレスと平和条約を結び、そのままあるがままにさせておく


👉ストレスを受け入れても、好きになることや存在を承認する必要はなく、自分にとって価値のある方向へ行動することで、ストレスは自然と消え去っていくという考え方です。例えば、怒りや不安、恐怖心が芽生えたとしても、その感情を追い出そうとせず、あるがままに受け入れる姿勢を大切にするのです。

 

 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の専門書をよく読んでも難解で、よく理解できないことがありました。ちょっと、小生のアイデアもつけ加えて、実際に実行している手順を記します。

 

❶自分に起こっている不快な思考と感情があれば、まずはそれをじっくり観察してみる


❷観察して抵抗感が和らげば、深呼吸を何回かして思考と感情に息を吹き込む


目を閉じて頭の中にスペースを作ってあげて、そのスペースの中央に大きな椅子を置いているイメージを思い浮かべる


❹不快な思考と感情が浮かんだら、その椅子に思考と感情を擬人化したイメージ(悪魔など)を描きながら座ってもらい、排除したり変えようとしないでアクセプタンス(受容)してそのままにしておく

 

あまり気持ちの良いことではありませんが、本来すべきことに集中している間に自然といなくなりますよ!!

 

 不快な思考と感情と戦ったり逃げたりせず、そのまま受け入れていきます。たとえば、「不安を抱えてはいけない」と考えるのはではなく、不安の存在を自分の中に許して、共にいることを大切にします。

 

 早い話、不快な思考や感情に注意を払わずに、出てきても気にしないで存在を許し、本来の自分のすることに集中すれば、自然と去っていくようなイメージです。それは、テレビをつけていても、実際にはテレビの画面を見ていない状態で、他のことに集中しているのとよく似ています。

 

 たとえば、「私はダメな人間だ!!」という思考が何度も何度も出てきても、それは単なる言葉の羅列であり、放っておいても何もしないということを理解すればできることです。

 

 このアクセプタンス(受容)というテクニックを習得するまで、何度も何度も練習が必要になり、けっして簡単ではありません。スペースを作ると言われても、当初はなかなかうまくいきませんでした。そこで、椅子と思考と感情を擬人化したイメージ(悪魔など)を描くことでうまくできるようになりました。

 

 このテクニックを習得できれば、ストレスに強い価値のあるコーピングになると思っています。そして、思考と感情のストレスによって入院したり、自殺をしたりすることはなくなると信じたいと願っています。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。