【No.】 363
【ストレッサー】 寮から出てアパート暮らし
【内容】 彼女が遊びに来るので、独身寮を出てアパートを借りたら、「新入社員のクセに生意気だ!」と言われてしまう
【分類】 B 人間関係
【効果】 ★★
【対処法】 首都圏ではありえないと思うが、地方独特の保守的な古い考え方があるのかなと呆れるしかない
【ストレッサー型】 6 ムカムカ関係誤解型
【解説】配属先が地方都市にある支店営業所でした。JRの駅からバスで20分ほど乗ったところにある、大きな会社名の看板がある建物の中にありました。第5営業課で30代半ばの課長と、アラサーの副主任ふたりと小生の4人のメンバーでした。早速、営業には運転免許が必要だと自動車学校に通うことになりました。受講料は半額会社負担ということになりました。
噂通りに無給の残業の多い会社でした。自動車学校に通わない日は、夜11時過ぎまで仕事をさせられていました。11時まで会社にいることが重要で、全員チンタラチンタラと仕事をしていました。
彼女から何度も独身寮に電話があったらしいのですが、そんな状況なので11時過ぎに独身寮に戻るので、しばらく電話が繋がらないことがありました。遠距離恋愛の彼女がいることを会社中に知られてしまいました。
小生から後日改めて彼女に電話をしたら、夜遊びをしていると思われて揉めてしまいました。収拾が困難な状況に追い込まれて、泣き面に蜂のような気分に陥りました。連日11時過ぎまで働かせる会社があると、一般の人にはなかなか理解してもらえませんでした。
独身寮の電話は公衆電話になっておりましたが、テレフォンカードが使用できずに、10円玉がすごい勢いで落ちていきました。記憶が定かではありませんが、5秒おきくらいに10円玉が落ちていたかもしれません。それまでは都会でしか住んだことがなく、初めての地方の暮しに、都落ちをした気分になりました。
課長は大のゴルフ好きで、地区のアマチュア大会で優勝の常連でした。販売先との接待ゴルフで、部下のふたりを連れていっていました。小生もゴルフを勧められ、有名店でゴルフセット一式約15万円ローンで購入させられました。打ちっぱなしのゴルフ練習場に1回連れていかれました。思うようにコントロールをつけて打つことの難しさを実感しました。
平日は朝8時半から夜11時まで働かされ、会社から徒歩5分の独身寮には、寝に帰るような毎日でした。土日でも、量販店の店舗に立たされ、店員のふりをして自社製品を販売させられました。お客さんにとって、メーカーの人間だとは気がつかずに、店員と信じて買わされることを考えると、本当に滅茶苦茶なことをさせられていました。
こういう状況だったので、自分の自由な時間がほとんどなく、仕事に明け暮れていました。それも残業手当や休日出勤手当がつかずにタダ働きでした。平日は唯一、自動車学校に通う日のみ10時頃独身寮に戻ることができました。そういう状況を心配して、彼女が遊びにきたいという話がありました。そこで、独身寮を出て会社から徒歩15分の1DKのアパートを借りることにしました。
課長には了解を取っていたのですが、他の部署では、「独身寮を出るとは新入社員のクセに生意気だ!」と露骨に悪口を言う者がおりました。首都圏ではありえない地方独特の保守的な古い考え方があると呆れるしかありませんでした。
現在では、厚労省のパワーハラスメントの6つの類型にある、「個の侵害」(プライベートなことに過度に立ち入ること)に該当すると思われます。(つづく)
いつもお読みいただきありがとうございます。
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