【No.】 362
【ストレッサー】 思いもよらない辞令
【内容】 縁もゆかりもない中国地方の都市にある支店への出向配属で呆然として退職も考えてしまう
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★
【対処法】 3カ月で辞める原因が、後々説明が困難であると悟り、彼女とは遠距離恋愛になるが、そのまま地方で働く道を選択する
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】3社の販売店研修が終わり、6月上旬に再び関西にある研修センターで新入社員の全体研修がありました。布団袋等の身の回り品を研修センター宛に送る旨の指示がありました。ほぼ2カ月ぶりに会う面々に懐かしさがありました。
研修の始まりと終わりには起立させられ、「気をつけ、休め、気をつけ!」と独特の5秒くらいの号令があって礼をする儀式がありました。陰ではみんなで、途中で「休め」が入るのはなぜだと苦笑いしていました。ここでの軍隊調の研修は、社員全員それぞれのレベルで受けるそうで、社員に悪影響を与えなければいいと余計な心配をしていました。
全体で1週間ほどの研修だったと記憶していますが、前回よりも相当厳しい内容のもので、途中で退職していった人たちが数名いたと噂になりました。真面目に受けると、相当メンタル的に堪える内容で、小生は頭の中では洗脳されないように距離を置いて、表面だけうまく繕って研修に参加していました。
会社への忠誠心を植えつけようとしているのが見え見えで、家族を犠牲にしてでも、目標必達を優先するという内容に小生には聞こえました。その研修の様子を現在の人たちがどう思うか見せたいくらいですが、小生の記憶だけの話なのが残念です。
運命の配属先の辞令は、研修最終日の金曜日にひとりひとり発表がありました。発表されるごとに、驚きの違和感のある声を出す人が多かったような気がしました。みんなは想定していた勤務地とは違うような感じでした。全国に展開している大企業なので、勤務地がどこになっても、従う旨を面接試験で確認されていました。
そして、小生の番が来て発表には耳を疑いました。縁もゆかりもない中国地方の都市にある支店への出向配属でした。ただ呆然とするばかりでした。後からこの人事に何人か辞めたという噂も入りましたが、今後のことを考えると、3カ月に満たない期間で退職したら、次に就職する会社に説明が難しいと考えました。そのままスーツケースを持って新幹線で赴任先に移動しました。
赴任先には午後3時頃到着し、小一時間ほど説明があって寮に連れていかれました。スーツケースを寮に置いて、事情を説明して許可を得て空港に向かいました。まさか、こんなことになるのは予想していなかったので、身の回り品をもっと送る必要がありました。
全て自己負担でしたが、羽田空港への最終便の予約が取れて、母の実家に着いてから家族に事情を説明しました。土曜日は、追加の着替えや生活に必要な荷物を5箱程荷造りをして宅急便で会社の寮宛に送付しました。その後、彼女と会って事情を説明し、遠距離恋愛になってしまうことをお互いに嘆きました。
日曜日の午後、東京駅から新幹線に乗り、見送りに来てくれた彼女に、窓越しに手を振ってバイバイと挨拶をしました。彼女には寮の電話番号を教えておきました。このことが、彼女にあらぬ誤解を与えることになるとは、その時には夢にも思いませんでした。(つづく)
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