【No.】 360
【ストレッサー】 軍隊調の新入社員研修
【内容】 号令が「気をつけ、休め、気をつけ」とあり、研修内容が軍隊調で驚いてしまう
【分類】 D 仕事
【効果】 ★
【対処法】 内容が会社への忠誠心を洗脳させるように感じられ、個人を犠牲にして会社のために尽くせと言っていると冷めた目で解釈する
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】入社日が4月1日の前日である3月31日夕方までに、関西本社で入社式を行うために隣の県にある研修センターに入りました。部屋にはテレビがなく、同部屋の4人で雑談をして過ごしました。
朝は6時起床で朝食後にあまり休憩時間がなく、本社にはバスで移動となりました。大卒の新入社員は350人と聞いておりましたが、それ以上だったかもしれません。研修センターには全員大卒の男性が泊まっていました。
入社式が8時半頃のスタートだったと記憶していますが、社長挨拶の他の一連の流れは忘れてしまいました。入社式の後はビッシリ5時過ぎまで新入社員研修が詰め込まれていました。本社へのバス移動は数日間続きました。
次第に会話の輪が広がっていき、全員の顔を覚えることはできませんでしたが、50人くらいの人たちと仲よくなりました。いろいろな大学の出身者が偏りがなくバランスよく採用されていたと記憶しています。
その後は、営業だけの研修になり、研修センターで行われました。研修の開始と終了時には起立して、「気をつけ、休め、気をつけ」と5秒くらいで言う号令があり、異質な文化に驚きました。研修内容が軍隊調で、「やればできる。やらねばならぬ......」と大声を出してやらされました。
根性に訴えるような手法で、小生の心の中ではシラケていましたが、表面上はうまく繕っていました。研修時間終了後、「気をつけ、休め、気をつけ」と面白がって言う人がおり、みんなで苦笑いしていました。
研修の中で印象に残ったものとして、「今までに一番嬉しかったことを思い出してください。」というワークがありました。小生の頭に浮かんだのが、『卒業試験の中止』でした。全身を使って満面の笑みで喜びの表現をし、大声で笑って踊るようなことをさせられました。この時の印象が強く残っているのか、人生の中で一番嬉しかったことが『卒業試験の中止』になってしまいました。
反対に「今まで悲しかったことや辛かったことを思い出してください。」という全身を使って表現するワークがありました。驚いたことに、講師が涙を流して泣いて表現をしていました。小生はそれを見て冷めてしまい、ついていけませんでした。
営業研修全体を通じて、個人を犠牲にして全力で会社に忠誠心を尽くしなさいと洗脳されているように感じました。真面目に聞いていると、他の人への思いやりが欠けてしまう人間になりそうだと思いました。小生は冷めた目で自分を失いませんでしたが、この研修の後で何人かが退職したという噂が流れました。
新入社員の中には情報通の者がおり、「子会社の営業所に出向させられると、ほとんどの人が親会社に戻れない片道切符らしい」とか、「無給の残業がやたら多くて離職率が50%を超えている。」という話を聞きました。
小生はせっかく就職したのに、たった2週間で退職するのはもったいないと思い、そのまま様子を見ることにしました。約2週間の新入社員全体研修が終了しました。(つづく)
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