【No.】 469
【ストレッサー】 商談に雑談で非難される2
【内容】 営業経験のない人にとっては、商談での雑談は無駄話をしてサボっていると思われて残念に思う
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★
【対処法】 歴代の上司たちの雑談を聞きながら、それぞれのいいとこ取りをして、雑談力に磨きをかけていこうと考えてみる
【ストレッサー型】 6 ムカムカ関係誤解型
【解説】資材調達部(購買部)の上司たちは、商談で何度か同席しましたが、雑談のタイプがそれぞれ違いました。その人の性格や考え方、趣味嗜好が出ており、分類すると面白かったです。基本的に誰も雑談を否定する人はおりませんでした。
①クシャおじさん部長
資材購買の知識が豊富で、長い経験に基づいた業界の話が得意でした。その経験が仕入先選定にも多大な影響を与えていました。たとえば、ある国から部品を購入していた時に、ストライキで部品が入らなくなって苦労したということで、一切その国から輸入を禁止していました。プライベートな雑談はあまりしませんでしたが、株式とかの投資話には興味を示し、実際に儲けているようでした。営業担当者の話に共感すると、「おっしゃる通りです」とか「ごもっともです」という口グセがありました。
②酒グセの悪い課長
小生が中途入社時の直属の上司でした。部品知識が豊富で、仕入先担当者が新規部品の現物を課長に見せると、「これ〇〇円だね!」と価格査定ができる能力を持っていました。これも雑談の内でした。日本経済新聞を毎日読んでいたので、新聞に出ていた仕事や業界に関する記事を参考にした雑談が多かったような気がします。生真面目な人だったので、あまりワイドショーで話題になっているようなことには興味がなかったようです。横にいると、課長が貧乏ゆすりを終始しているのが気になってしまいました。
③パワハラ部長
部下が雑談を始めると、仕事の話を真面目にしろというような顔をして気分を害していました。本人の雑談は、前に在籍していた会社の自慢話が多かったです。仕入先担当者から褒められると、ドヤ顔で鼻をピクピクさせているのが、隣に座っているとよくわかりました。営業マンの雑談に興味を持った時はきちんと聞くのですが、興味がないと顔の表情にはっきりと現れる人でした。
その変化に気づく営業担当者ならば、話題を変えるとか仕事の本題の話に切り替えて対応していました。ところが、それに気づかない営業担当者は、そのまま雑談を続けてしまうことがありました。その営業担当者が帰った後、今後その仕入先の注文を減らせと指示をしていました。似た者同士なのに、相手を傷つけるようなことをしなくてもいいのになあと思いました。
④ドリアン部長
元々は営業マンだったので、雑談に関しては幅広いテーマについて知識を持っており、申し分なかったです。ところが、資材購買の仕事への理解度が今ひとつだったので、余計なことを言われると困ってしまうことから、小生が見張っているような感じでした。同席している時は、本人がわからないことは小生に振ってくれるので、小生が代わりに回答することが多かったです。
小生としては、4人のいいとこ取り(パワハラ部長は反面教師)をして雑談を楽しんでいました。クシャおじさん部長からは資材購買の知識をいただき、酒グセの悪い課長からは部品知識をもらい、ドリアン部長からは幅広いテーマについての知識を得たような気がします。小生も営業経験があるというのは、営業マンの苦労や気持ちをよく知っているので大きな武器になりました。
営業経験のない人にとっては、商談での雑談は無駄話をしていると思われがちですが、売買双方の担当者の人間関係を深めていくのに大切な役割を果たしていると思います。「商談では雑談がキーポイントで、営業では販売先との人間関係がモノを言うんだ!」と元上司で優秀な営業マンの言葉は、今でもはっきりと覚えております。
いつもお読みいただきありがとうございます。
|