【No.】 459
【ストレッサー】 未公認の帰国は自己負担
【内容】 虫歯が痛み出し、歯科治療は海外旅行保険の対象外だったので、日本で治療する必要がある
【分類】 E 身近な出来事
【効果】 ★★★
【対処法】 個人的な帰国は全額自己負担となるが、格安往復航空券を入手したので歯科治療のために一時帰国することにする
【ストレッサー型】 4 モンモン未来不安型
【解説】海外駐在者には、1年に1回は会社負担で一時帰国の制度がありましたが、未公認の一時帰国はすべて自己負担でした。中国への2泊3日の海外出張の最終日に、望郷の念が募って母国に帰りたいという気持ちが強くなってしまいました。その後もモンモンとした日々を過ごしておりました。さらに、海外着任後5カ月ぐらい経った頃、右下奥歯の虫歯も痛み出して我慢ができなくなってしまいました。
通常、日本への往復航空チケットは10万円前後するのですが、ローカル社員に格安航空券はないかと尋ねたところ、彼の知人を紹介してくれました。アメリカの航空会社のマイレージ制度で、日本までの往復航空券をゲットしたとのことで、日本円で約3万円で譲ってくれました。ただし、深夜便で成田空港には早朝に着く便でした。
何とか仕事の合間を見つけ、土日をうまく挟んで月曜日と火曜日は有給休暇届を出して、金曜日に仕事が終了後に自宅に戻って、そのまま現地で安く購入したスーツケースを持って空港にタクシーで向かいました。
深夜便なので機内はガラガラでした。ジャンボジェットだったので、中央の座席が4席占拠でき、ベッド代わりにして横たわることができました。短時間でしたが眠りにつくことができました。起床後、モニターではスピード表示がされておりました。偏西風に乗って時速1200キロ以上の数値が表示されており、ほぼマッハ1のスピードに驚きました。
成田空港からは快速電車に乗って母の実家に向かいました。午前9時前後だったと記憶しておりますが、実家には祖母しかおらず、小生の顔を見て「お前どうしたの?」と驚きました。仕事の合間を見ていたので事前には連絡できず、現地の空港から国際電話をしようとしましたが、実家の人たちは午後8時には寝てしまうので、電話連絡をすることができませんでした。
母は買い物に出かけており、帰ってきた時に同じように驚かれました。日本滞在期間中は母の実家に寝泊りすることになりました。母と祖母と叔父の3人で住んでいましたが、学生時代に寝ていた部屋に寝ることになりました。弟は社会人になってからは、実家から出てアパートを転々としていました。
滞在中は弟には会わなかったのですが、母に聞いたら小生が海外駐在になっている話は弟にはしていないとのことでした。弟からも小生のことを特に聞いていなかったようでした。恐らく、弟も海外に行くと言い出すことを心配して、そうなると困るので隠していたのかなと今になってそう思いました。
駐在国では日本の健康保険証は使えず、会社負担で加入している海外旅行保険では、歯科治療は補償適用外のようでした。現地での治療はその保険から出ていました。内科などは問題なかったのですが、歯科は日本で治療しなければなりませんでした。
という訳で、学生時代から通っている歯科医に事情を話し、帰国した土曜日、月曜日、火曜日の3日間で虫歯の治療をしました。元々予約のいらない歯科クリニックだったので助かりました。歯の治療がその時の日本に帰国した目的だったことを思い出しました。海外駐在の意外な盲点でした。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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