【No.】 112
【ストレッサー】 忙しいはありがたいの言葉
【内容】 千葉県の新採用教員向けの冊子に掲載されたニュースを見て、過去に働いていた会社での辛い思い出が蘇ってしまう
【分類】 E 身近な出来事
【効果】 ★★★
【対処法】 自分が成長するチャンスというのは全くのでたらめで、自己能力開発やスキルの習得、精神的な成長を妨げるだけと言いたい
【ストレッサー型】 1 イライラ自己過信型
【解説】 「忙しいはありがたい」という言葉が、千葉県内の公立小中高校などの新採用教員向けの冊子に掲載されていたというニュースを昨日の朝の報道番組で見ました。自分が成長するチャンスだという記述もあり、長時間労働や職場のブラック環境を助長し、明らかに時代錯誤という批判が殺到したようです。それで冊子が改定されたということでした。この「忙しいはありがたい」という言葉を聞いてしまうと、過去にいた会社のことを思い出してしまう自分がいました。
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小生は東京都にある大学を卒業して、日本人ならば誰もが知っているような大手メーカーに就職しました。しかし、会社の実情はそのような印象とは全く違いました。赴任先が中国地方の某市にある支店で、しかもいきなり子会社出向という待遇で、本当に都落ちした気分になりました。
後で同僚たちが教えてくれたのですが、子会社で募集をしても人が集まらないので、親会社の名前で人を集めて子会社に出向させて、ほとんどの人が親会社に戻れない片道切符だったということを知りました。(現在は法改正で違法となるようです)
さらに勤務時間は午前9時から午後6時までのはずが、午前8時半から平日は夜中の11時まで働かされました。月末の締め日には午前1時を過ぎていました。独身寮が徒歩5分くらいのところにあり、本当に寝に帰るような毎日でした。さらに、日曜日は量販店の店頭に立って店員のふりをして自社製品を売るようなことをさせられました。
給料は基本給の25%の外勤手当というのがついておりましたが、残業代と休日出勤手当が一切なく、本当にタダ働きさせられました。その会社において、年配の人たちはみんな、「忙しいはありがたいと思え!!」というようなことを言っていました。
残業時間も11時までちんたらちんたら時間が経過して、ただ居るだけの状態の人もいました。「自分たちは11時まで働いているんだぞっ!!」という単なる精神論の世界であったような気がします。
そんな環境下では、自分が成長するチャンスが全くなく、自分の意思で自身の能力開発やスキルの習得、精神的な成長を目指す時間なんてありませんでした。このままでは体が持たないということも重なり、1年ちょっとでさっさと退職したことを思い出しました。社会人としてもつまずいて波乱のスタートとなってしまいました。
そういった時代遅れの精神論で成り立っている会社が長続きするはずもなく、やがて経営不振に陥り、いつの間にか外資系になったようです。今となっては、社員たちを大勢泣かせるような会社は、なるべくしてなったのかなという印象しかありません。
いつもお読みいただきありがとうございます。