【No.】 168
【ストレッサー】 完璧主義は未熟な思考?
【内容】 物事や他人を完全にふたつに分けてしまう認知の歪みを持ち続けていたことに気づき唖然としてしまう
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★★★
【対処法】 周囲に完璧主義者と知られるのは得策でなく、未熟な人間と見られて恥をかくと思うことで早く治ると期待したい
【ストレッサー型】 5 ヘトヘト疲労困憊型
【解説】 最近、長年に渡って認知の歪みの数々を持っていたことに気づきました。原因を考えると、学校教育の中で形成されたとか、精神論の強い会社で働いていたからなのかなという気づきがありました。年功序列の会社では、認知の歪みを持っていた方がむしろ適合的で、企業としては高評価されるタイプであったのだと。
しかし、時代が変わって、そういう認知の歪みの塊のような人間は弾き飛ばされる運命に遭ってしまいました。今の時代、認知の歪みがあると、いろいろと生きづらさを感じることがあります。人の性格は変えられませんが、物事の考え方や受け止め方を変えることはできます。「自動思考記録表」というツールで認知の歪みを矯正することで、思考を変えれば気分が楽になっていくことを知りました。
何かの出来事があったときに瞬間的に思い浮かぶ考えやイメージを自動思考と言います。自動思考は経験や環境の中で知らず知らずに身につけていくもので、内容は人によって異なります。その自動思考に潜む認知の歪みを自分で気づくことが第一歩であり重要なことでもあります。認知の歪みがあると、次々とネガティブな思考が湧いてきて止まらなくなってしまうことがあります。
例えば、ふたりの女性の会話の中で、自分の名前が聞こえたら、「何か悪口を言っているに違いない」と思い込んでしまう例があります。同姓の他人の話かもしれませんし、たまたま自分の名前が出ただけかもしれません。何かふたりの女性との関係のネガティブな記憶を結び付けてしまうと、ますます悪口を言われているという思い込みが強くなって暴走が始まり、もう自分では止められなくなってしまいます。
ところで、認知の歪みの中で最も有名な?ものに白黒思考というのがあります。物事や他人を完全にふたつに分けてしまう認知の歪みのことです。曖昧な状態は気持ちが悪いという思いから、「善か悪か」、「敵か味方か」、「YesかNoか」、「正しいか間違っているか」、「100点か0点か」など、ふたつに分けないと気がすまなくなる思考です。
白黒はっきりさせた方が面倒なくラクに過ごしていける面もありますが、白と黒ではない中間のグレーゾーンに耐えられないと、結論を急いで誤った判断をしてしまう可能性があります。その結果、人に騙されたり、失敗をしたりすることも多いです。一度でも裏切られると、それまでに注いだ愛情がすべて憎しみに変わってしまうということも起こります。
白黒思考の一種に完璧主義というのがあります。すべて100点満点を取らないと気がすまず、99点は0点と同じだという考え方です。細かい部分が気になって欠点ばかりを見てしまいます。他人から見るとよく頑張っている人に見えても、本人は減点部分しか見えてないので、いつまでたっても満足できずに疲れだけが残ってしまいます。
矯正法としては、100点満点で60点で合格、80点で満足というような、中間点でも自分を評価できるようにすることが大切です。矯正できないでいると、「あの人は完璧主義者だ!!」と周囲の人たちに気づかれてしまうのは得策ではありません。知的な意味で成熟度が低いとみなされてしまい恥をかくということを認識していれば、治るのが早いかもしれません。小生はそういう考え方で克服しようと日々チャレンジしています。
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