【No.】 99
【ストレッサー】 驚きの突然の宿題
【内容】 認知行動療法の講座で宿題が出され、とうとう宿題に捕まってしまったと思うと残念でやる気がしない
【分類】 E 身近な出来事
【効果】 ★★★★
【対処法】 家でやらなければ宿題ではなくなるとして、講座前と後の時間を利用してその場で宿題を実施する
【ストレッサー型】 2 オドオド自信喪失型
【解説】 今から20年以上も前の話になりますが、「報道ステーション」の前に存在していた「ニュースステーション」という番組で、メインの男性アナウンサーが「夏休みの宿題は8月31日の最終日に全部やっていた」という話を聞き、自分もそうだったと共感したことを思い出しました。
夏休み40日あまりの、絵日記風の冊子になっている小学生の宿題は、本来ならば、1日20分くらいの時間をかけてコツコツと毎日書くのが宿題の趣旨だったような気がします。しかし、宿題嫌いの小生にとっては、大きな負担になっていました。
夏休みの最終日は、宿題がまさに関所のように小生の前に立ちはだかっておりました。童謡の ♪通りゃんせ♪ にある歌詞 「行きはよいよい 帰りはこわい」 が夏休みのことを指していると思ったほどでした。
朝食後の午前8時くらいから宿題をスタートし、昼食と夕食とお風呂休憩を含めて、午後10時くらいまでかかって完成していました。こんな感じで義務教育の時は、毎年のように8月31日は地獄を見たものでした。(8月31日が土曜日だった年は9月1日が地獄の日だったかもしれません)
ところが、運がいいことに高校生になって宿題から解放されました。そのカラクリは、宿題禁止の高校に入ったことでした。わざわざそういう高校を選んだような記憶があります。自由な校風で本当に宿題禁止で、年に3回の定期試験以外の試験も禁止でした。
大学も卒論がなかったし、出席も取らないし、宿題が全くありませんでした。卒業試験も諸般の事情で中止というおまけまでつきました。小生の人生で一番嬉しかった出来事です。
社会人になってからも、宿題からずっと解放されていたのですが、悲劇が起こったのは今から5年くらい前のことです。認知行動療法の講座を週1回受けることにしました。すると、毎回のように宿題(ホームワーク)を出されて驚くとともに、うんざりしてしまいました。
この年になって宿題に捕まってしまうとは夢にも思いませんでした。家でやると、本当に宿題になってしまうので、講座の前と後の時間を使って、その場で宿題を終わらせて自宅には一切持ち帰らずに、意地でも宿題にはしませんでした。(笑)
【参考】 認知行動療法とは
認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy)はCBTとも呼ばれ、認知(思考)に働きかけて気持ちを楽にする心理療法です。ストレスなどで狭くなってしまった思考や行動を、自分の力で自由に考えたり行動したりすることで気持ちを楽にしてほぐしてくれます。
認知行動療法は、うつ病、パニック障害、強迫性障害、不眠症、薬物依存症など多岐にわたる病気に治療効果と再発予防効果があると言われています。科学的根拠に基づいて有効性が報告されているので、うつ病など気分障害の患者を対象として、認知行動療法の健康保険適用が可能になっております。
認知行動療法では、自動思考が現実とどのように食い違っているかを検証し、適応思考を見出すことによって思考のバランスを取って気持ちを楽にしてくれます。自動思考に焦点をあてることにより、根拠と反証を検証することによって認知の歪みを矯正する作業をすることになります。
今までも、何回かに渡って紹介してきた厚労省のホームページにもある「自動思考記録表」が有効なツールとなります。今後も折を見て、小生が作成したサンプルを紹介しながら解説をしていきたいと考えています。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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