【No.】 182
【ストレッサー】 ブラック企業上司たちの謎
【内容】 普段は家族思いのいいお父さんなのに、ブラック企業で豹変してしまう上司の姿に驚くばかりである
【分類】 D 仕事
【効果】 ★★
【対処法】 ブラック企業で被害者の立場ならば罪にならないが、指導係として新人に教育すると加害者になるので退職してよかったと思う
【ストレッサー型】 3 クヨクヨ過去悔恨型
【解説】 以前働いていたブラック企業で、普段は家族思いで写真などを見せてくれていいお父さんなのに、会社では怖い上司に豹変してしまうのは、いったいなぜなのだろう?とずっと思っていました。
そもそも、ブラック企業とはどういう会社を指すのかは、具体的な定義はないようですが、厚生労働省のホームページにて「ブラック企業ってどんな会社なの?」という記事において下記3点が記載されています。
❶労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す。
❷賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い。
❸このような状況下で労働者に対し、過度の選別を行う。
確かに、過去にいた会社の何社かが、ここに指摘されている3項目のいずれかに該当し、やはりブラック企業だったのかと認識すると、改めて残念な気持ちになります。
最近購入した社会心理学の本で、ブラック企業の上司の心理の記載があり、興味深く読むことができました。
人は、ある権威(上司の上司)を前にすると、その権威に対しての責任は感じるのに、権威が命じた内容に関しては責任を感じなくなります。それは自分の意思ではないので、どんな行動も権威の代理であって、自分には責任がないと考えて服従する代理人状態になるそうです。
上司には下記3つの社会的勢力を持ち合わせており、それによって部下を服従させているそうです。
❶報酬勢力👉給料などの報酬を与える能力で、昇給や賞与の勤務査定や昇進の決定権を持っています。
❷強制勢力👉身体的精神的苦痛を与えられる能力で、人事異動や解雇等の人事権を持っています。
❸正当勢力👉特定の地位の者が影響力を正当に行使できる力で、上司部下の関係が該当します。
会社の組織に組み込まれてしまうと、ほとんどの人がこの3つの社会的勢力の影響を受けてしまいます。たとえ上司の指示が社会的道徳や法律違反であっても、服従せざるを得ない状況に陥ってしまい、道徳心のある善良な人でも、不本意な行動を取ってしまうことになります。
ブラック企業において、自分が被害者の状態であるのならば、法的責任はないのですが、新人が入ってきて教育係になった時に、そのブラックな内容を新人に強要すると、今度は自分が加害者になってしまう点は注意しなければいけません。
万一、摘発があった時に、その責任は自分で負うことになります。小生の場合は、加害者側になる前に退職していたので、今は不幸中の幸いだったと思うしかありません。
いつもお読みいただきありがとうございます。
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